ヴァンパイアとの響存【完】

─しばらくして


「絽美ー、夕飯ー」


下からユウトの声がしたため、絽美はむくりと起き上がった。


軽い足音をたてながら、階段を下りる。



1階につき、仕切りを抜ければ、夕飯のいい匂いが漂っていた。


絽美は目をつぶりながら、微笑んだ。


至福の匂いが鼻をくすぐる。


「あ、絽美。大丈夫?寒くない?」


ユウトは盛り付けられた皿を運んでいた。


「大丈夫。ユウトは心配しすぎ。」


絽美はクスクスと笑った。