そこには、町と同じようなレンガ造りの、屋根が三角の丸い小さな建物があった。


絽美が先頭に歩いて、数歩でそこには着いた。


絽美が静かに鍵を開け、まるでおもちゃの世界かのような部屋に入った。


柔らかな明るい光がそこらじゅうから射し込み、木造の家具を照らしていた。


中には簡易キッチンとテーブルと椅子が4つしかなかった。


あとは左側にドアが2つある。


1つは家からの通路だろう。


「そこの椅子にお掛けください。」


絽美に指示されたように、女性はキョロキョロと辺りを見回しながら腰かけた。