─翌日


絽美が朝の匂いにくすぐられて目を開けると、目の前に顔があった。


それは、気持ち良さそうに寝息をたてているユウトだった。


顔の距離はあと5cmといったところだろうか。


さすがに1年もすれば慣れてしまう光景だが、


それでもやはり胸が跳ねるのは止められない。


しかも、美しい顔ときた。


(これが世に言うイケメンなんだろうなあ…)


絽美は変なことを考える。