ヴァンパイアとの響存【完】

少年の手が、絽美の肩にかかる。


絽美が何かを言う暇もなく、少年の口は絽美の左の首筋についていた。


「…あっ…」


いきなり走った痛みに、絽美は顔を歪めた。


「ん…我慢して…」


少年の声が、息が、絽美の首筋をなぞった。


自分の中にある血が吸われていく感覚に、絽美は意識がもうろうとし始めた。


「ん……ふぅ。」


しばらくして、少年の口は絽美の肩から離れた。