ヴァンパイアとの響存【完】

「試しに…吸ってみる?うちの血。ちょっと特殊かもしんないし。」


絽美はにっと笑っていた。


「え…でも…痛いよ?」


「大丈夫。痛みには慣れてるつもり。それに、ちょっとは腹の足しにでもなるんじゃない?」


絽美は今にでもケラケラと笑い出しそうだ。


「え…」


「早くしてよ。君に権限はないんだ。」


絽美は鋭い目をして、少年に近づいた。


「う……じゃあ…後悔とかしないでね?」


少年はうって変わったように、妖美に笑っていた。