しかも、同年代に見える。


絽美は持っている紙袋と、その少年を見比べた。


その間にも林檎は食べられていく。


「………お腹空いてる?」


絽美は一言だけ呟いた。


すると、少年の顔が上がる。


漆黒の髪の隙間から覗く、赤い目。


そこには思わずみとれてしまうような神秘さがあった。


だがそこで、顔も美形なのだと気づく。