ユウトがまた部屋に戻ってきたのは数分も経っていないくらいで、たらいを持っていた。


たらいの中には水とタオルが入っている。


ユウトはベットの脇にしゃがむと、絽美の顔を見つめた。


汗をかいて、寝苦しそうに小さく唸っている。


(…いっつもそうだ。仕事の後は必ず…)


絽美がうなされるのは、絽美が“夢使い”だからだ。