ヴァンパイアとの響存【完】

すると、扉をノックする音が聞こえ、後に

「すみませーん」

という小さな声した。



今日も夢使いは大忙しである。



絽美はクスリと笑うと、ユウトを抱き締めた。



「行ってくるね。」


「行ってらっしゃい。」



ユウトもまた、優しく抱き締め返した。




そして絽美はいつものシャツと黒いスカートを持って、寝室から出た。



そこで着替え、下に降りる。



リビングの隅に掛けられたマントを羽織ってから、

笑顔を作り、玄関を開けた。