コンプレックスな関係


「じゃ、決まり!そしたら、これから予定考えよう?時間、大丈夫?」


今日は…というより、この長い休みの大半を無益に過ごすしかなかった私は、反射的に頷いていた。


「よかったぁー」


ホッとしたように、満面の笑顔の陽典君。


陽典君の笑顔は、心に暖かい何かをくれる気がする。


貴哉からは得られない優しさ。


貴哉が優しくなかったわけじゃない。


でも、貴哉の優しさとは違う。


思えば、貴哉の優しさはとてもわかりにくくて。


それは貴哉の照れ隠しなのだと、薄々予想はしていても


それはもしかすると私の希望的予測に過ぎないのかもしれなくて。


こうして真っ直ぐな優しさを向けられると心が騒ぐ。


「あの、さ。時間大丈夫なら、場所変えて話さない?」
「なんで?」


別に遊びの予定を立てるだけなら、ここでも支障はないはず。


首を傾げると、陽典君が少し照れたようにはにかんだ。


「えっと。出来れば夜ご飯食べながらゆっくり話したいな、ってことなんだけど……」


頬を人差し指で軽く掻いた陽典君。


思わず私も赤くなってしまった。