「別れたんだから、学部が違えば会うこともねぇよ?」
美和は莉生を慕っていた。
誕生日をきっかけに、美和は莉生と仲良くなって、時には俺をそっちのけで二人で盛り上がっていた。
俺が付き合った女に、嫌がらせを受けることが多かった美和は、俺が連れて来る女に対して警戒心が強い。
そんな美和が、たった1日で莉生に懐いた。
正直、面白くはない。
だけど、美和が笑っているならそれでいい。
美和が笑っていれば、それだけで俺は幸せだ。
美和以上に愛しいと思える存在があるはずがないんだ。
だから。
この胸の端にひっかかった、まるで喉奥に刺さったま間の小骨のような、なんともいえない不快感も。
このまま気にしないようにしていれば、小骨同然、いつか気にならなくなるはずだ。


