月曜日というのは、どうしてこんなにも憂鬱なんだろう。
あの合コンから一週間。
私の頭の中にあるのは、陽典君の告白。
「でさ。その女がちょっとしつこくてさー」
目の前では、貴弥が遊んだ女の話をしている。
逆ナンされて遊んだ女の子から、しつこく付き纏われてるらしい。
「自業自得でしょ。自分でどうにかしなさいよ」
相手選ばずで遊ぶから、そういう事態になるんだっての。
面倒な事態になると
彼女として話付けてきてくれ。
そう言う。
なんなのよ。
「どこで知ったのか、俺の家まで知っててさ。美和がすげー不安がってんだよな」
貴弥のせいでしょーが。
「美和がさ、冷たいんだよなぁ……」
だから、それも自業自得だってば。
「貴弥さぁ。女遊びやめたら?美和ちゃん、そういうのが嫌なんじゃないの?」
ごめん。美和ちゃん。
今だけ、美和ちゃんを隠れ蓑にさせて。
「今まで美和からあんな冷たい視線を感じたことねぇし。……もしかして、莉生、妬いてんのか?」
貴弥の表情が少しだけ剣呑なものになる。
やばい。
嫉妬してることがバレたら、貴弥は私を切り捨てる。
貴弥にとって、私は建前の彼女でしかないんだ。
「別に?貴弥の女遊びなんて今更でしょ。嫉妬なんかしてたらこっちの身がもたん」
焦る心に蓋をして、私は冷静を装う。
「さすが莉生。って訳で、今夜その女呼ぶから話し付けてくれよな!」
……あー。
もう、泣きたい。
何が楽しくて、彼氏の女遊びの尻拭いなんかしなきゃなんないんだろう…。
そうして、その夜。
私は、もう何度目かわからない修羅場に足を運んだ。