「春眠暁を覚えず…」 ポカポカと暖かい気温。 窓際から差し込む陽光は否応なしに眠気を呼び起こす。 眠い…。 ぼんやりと講義室の窓から外を眺めれば、 今年の新入生達が、サークル勧誘の波を楽しそうに歩いているのが見える。 「ぼけっとしてんなよ。莉生」 ぺしん 向かいに居た人物に頭を軽く叩かれて、私は意識を目の前に戻す。 「さっさと終わらせて帰るぞ」 「……叩くことないじゃん」 小さく抗議すると、貴弥がうるせぇと言い返してきた。