どうやら何かのスイッチでも入ったらしい。
美和ちゃんは仁王立ちで、うん!っと拳を握りしめた。
「来てください」
そう言うと、私の腕を掴んで……。
「お兄ちゃん!ちょっと入るよ!」
「美和⁉おまっ……!」
向かいの貴弥の部屋に乗り込んだ……
もうヤダ、この兄妹。
行動が全く読めない…
これはアレか。
俗に言う逆切れってものか?
ぽかーんとしている私に構わず、美和ちゃんは驚く貴弥の後ろに廻ると、その背をぐっと私に向かって押した。
「なんなんだ⁈美和⁉…もしかして莉生に何か?」
貴弥の形相が瞬時に厳しくなる。が…
「何言ってるのよ?莉生さんがそんなことするわけないでしょ⁉ーーさっ!莉生さん!妹から見ても顔以外取り柄のないろくでなしの兄ですけど!煮るなり焼くなり気の済むまで、どーぞ好きにしてください」
「美和⁈」
………えーっと?
「……ふはっ………あははははっ!」
予想外すぎる、斜め上からの展開に私の口からは笑いが零れた。
だって、笑う以外にないじゃない。


