ベランダに出る。
空には星がまたたいて…。
こんな都会じゃあまり見えないと思っていた星だって今なら見える気がした。
キラキラとまたたく星はあまりにもきれいで、そんなきれいなものを見えると、自分が余計汚れて見えるから、星さえも消してしまいたくて…。
空に手をのばした。
上を向いているはずなのに、涙はこぼれた。
キラを守ると決めたのに、涙は止まらない。
キラは何も知らない。
だとしても、矢野ユウヤは消さないといけない。
今は何もキラに言ってなかったとしても、この先どうなるか分からないから。
目を閉じた。
涙があふれてこないように。
弱い自分を隠すかのように目を閉じた。
何も見たくなくて目を閉じた。
きっと全部自分のためで、これまでしてきたことすべてが自分のため。
キラを連れてきたのだって自分のためなんだ。
俺は今だって、自分を守るために必死で必死で…。