「櫻庭…」

『ん?』

いきなり久遠くんから

話かけられた。

「櫻庭って男と喋んないよな?」

『まぁちょっとね…久遠くんも女の子と喋ってるのみなぃよ?』

「玲司(レイジ)でいぃ。」

『え…わかった。』

玲司…かぁ。

よく見れば

久遠…じゃなくて玲司くんは

顔立ちがいいなぁ…。

「櫻庭って綺麗だな」

『えっ⁈』

私はビックリして玲司くんの方を

向いてしまった。

玲司くんもこっちを見ていて

不覚にも目が合ってしまった。

私は照れ臭くなって

すぐに前を向いた。

玲司くんの瞳は

どことなく悲しい瞳をしている。

なんだろぅこの気持ち…。