家に帰ると
僕とリーシャは二人共
声を揃えて元気良く


「ただいま!」
と言って、ドタバタと
キッチンの方に向かって走っていった。


「母さん。買い物から戻ってきたよ。」
僕はソファーに
横になっていた母さんに言った。


「ラウル、リーシャ。二人共ありがとう。」
母さんは起きあがって
僕とリーシャにお礼を言った。


僕はリーシャにそっと耳打ちをした。
「僕が全部の部屋の掃除を終えるまで母さんと話してて」
と。


リーシャは僕の方は向かなかったが、
首だけを静かにうなずかせていた。


僕は「どこから掃除を始めようか・・・」と1人呟きながら
キッチンを出た。