『行こっか。』

『うん。』

差し出された手はとても大きかった。

しっかりと手をつないだ。

もう、すっかり遅い時間になってしまった。

最終電車に何とか乗り込んだ。

かず兄は何も言わない。

私も何も言わなかった。

ただ、ずっと手を握ってくれていた。