「つーかライトさ、ルミちゃんとのデートって久々じゃねぇ?」



窓際の俺の席は、絶好の溜まり場なワケで、ジンは窓のと机との間に来て窓のフチに座って机の足に足を掛けた。

それに加え、腕を組んで俺を見下ろして居た。



「んー、3ヶ月振りかも」



今思えば、ルミとのデートはお互いに部活やらなんやらで暇が合わないからなかなか出来ない。

俺もルミも同じ音楽系の部活だけど、ちょっと系統が違う。



「うっわールミちゃん可哀想ー」



「ツッキーが彼氏とか可哀想ー」



「てめぇ等殺す!」



俺の言葉に問題児の2人が同じように言う。
そんな俺たちのやり取りを優雅に笑うママ、ジン。

問題と言えばジンもなんだけど、ジンはどちらかと言えば性格難ではない。
ただ、常識として今流行りの料理男子ってヤツ。

ジンはめちゃクソ料理が上手い。
だから、俺等の昼はジンの作る手料理ってワケ。
なんでこんなに上手なのかは知らないけど。



「あ、そーだママ。
今日の弁当はなに?」



チハヤがクスクスと笑うジンにそう聞いた。



「今日は中華だったかな…」



ジンはそう言いながら、顎に手を当てて若干顔を上に上げた。