記憶タイムマシン




「重たーい」



本を数冊持って、あたしは図書室へ向かう。



もちろん、あたしのお腹にいる腹の虫がぐーぐー鳴ってる。



騒がしい廊下をよろよろと歩き、図書室へ向かう。



くっそー!1年の教室から図書室まで距離あるってのに!



廊下を歩き進め、階段に差し掛かるとき、視界の片隅に楽しく同じヤンキーと話してる斎藤が映った。



斎藤〜!あたしが苦労してる時にヘラヘラと笑ってやがる!



とりあえず睨んでみるが見向きもされない。



手伝ってほしいけど、あたしには斎藤に「手伝え!」と言う勇気はなかった。



だって、斎藤1人だったら言えたけど周りにヤンキーいっぱいいたし。



手伝わせたあとに酷い目あいそうだから仕方なく横を通り過ぎた。



いつか斎藤なんか痛い目あえばいいんだ!



あたしはふらつきながら階段を降りていった。