記憶タイムマシン




「あ、もうチャイム鳴るよ。」



あたしが時計を見ながら優子に言う。



「あ、ホントだ。じゃーね」



優子はそう言って席についた。



そして、優子が席についたすぐ後に鳴ったチャイムで授業が始まった。



あたしはぼーっと窓の外を見つめる。



窓際の席の私はいつも数学だけ日当たりの良さに負けて寝てしまう。



今日は数学ないから良かったけど。



今日も天気がいい。



真っ青な空に少しだけ浮いている雲を見つめる。



「風見ぃ〜」



ふいに名前を呼ばれ、黒板の方へ視線を向ける



「お前、今日日直だろ?昼休みこの本図書室に運んでおいてくれよ」



えーっ!めんどくさいじゃん!今日弁当持ってきてないから学食で済ますつもりだったのに!



お昼、食べれないかもしれないじゃんか!