記憶タイムマシン




「ギリギリセーフーッ!」



はぁっと溜め息ついて机に突っ伏す。



あの後、チャイム鳴る一分前に校門を体育教師にガン見されながら通って、かなりギリギリで席について遅刻は免れた。



「彩葉って、いつもギリギリなのに遅刻はしたことないわよね。」



朝のHR後、優子があたしの席にきてそう呟く。



「まーね!」



自慢気に言うあたしに呆れたとでも言いたげな顔を向ける優子。



相変わらず、美人だな…。



茶髪に染められた髪はキレイなボブになっていて優子の魅力を引き立てている……たぶん。



それに比べ、あたしは、お母さんにせめて髪だけは!女の子らしく!と言われ、黒に近い茶髪を結構のばしてたりする。



パッサパサなんですけどもね!!



春輝も陽太も髪サラサラだし、傷んでないし…



あ、そういやアリアもふわふわした感じできれいだったな…