記憶タイムマシン




キィ――と扉を少し開け、顔だけを覗かせる。



辺りを見回し、教師がいるかどうかみる。



でも、何にもないし、誰もいなかった。



やっぱりかけ忘れか。



良かった!と思いながらあたしは屋上に足を踏み入れた。



そうだ、この前屋上行きたいって陽太が言ってたな。



よし、明日陽太に自慢してやろーっと。



あたしは屋上の冷えた地面を歩く。



期待した屋上はテレビでよく見るような屋上と大して変わらなかった。



フェンスに近付きグラウンドを見る。



グラウンドには、サッカー部や野球部、陸上部や色んな部活が練習していた。



お、春輝みっけ!

ボールを蹴ってる春輝はよく分かった。