記憶タイムマシン




ホウキとちりとりを持って屋上階段の前に立つ



で、どうしたらいいのかな。



取り敢えず、掃けばいい。掃いたらなんとかなる。



あたしは階段を掃きはじめた。



………んだけど、全然ダメじゃん。



掃いても掃いてもでてくるホコリ。



これ、もうどうにもできないんじゃないの?



あの数学教師のことだしチェックとかしないでしょ。



あたしはそう思い、階段を上り屋上の扉の前に置いたちりとりを取りに行った。



腰をかがめてちりとりを掴む。



その時、

「さむっ!」



屋上の扉の隙間から入ってくる風に身震いした。