国立にも行きたいし、インハイで優勝してほしい。 マネージャーでもないのにこんなこと言うのは おこがましいのかもしれないけど それでも、一緒にいたい… 「ざくろもさ、国立つれてくから。」 「えっ?」 夕暮れの中歩くひすい君の影が止まる。 ひすい君の顔は今までよりずっと真剣そのもの。 私はつい、聞き返してしまったが、ひすい君は構わず続ける。 「ざくろが国立に行きたいって言うなら 俺、もっと練習して上手くなって、来年の冬…国立連れてく。 ざくろは行きたい?」