たった40分しかない時間を集中してやってるその真剣さ。 あそこまで熱くさせるスポーツを私は知らない。 「ざくろ、ごめん。」 「大丈夫だよ。はい、タオル。」 汗をかきながら戻ってくる真崎君にタオルを渡す。 真崎君はタオルで髪をガシャガシャとすると 「はい」 と言って、またタオルを渡してくる。 そしてまたコートに戻っていく。 時計を見ると午後5時近くになっている。