いつも名前しかみてなくて、あんまり認識されてなかったみたい。
実際顔をしっかり見るのとか初めてだし。
「ざくろ気づくの遅くね?」
「いつものことよ。」
いや、まぁ確かにいつも気づくの遅いですけど
そんなにはっきり言わなくてもよくない?
「俺、席戻るよ?」
「だめよ。じゃ修学旅行はこの班で。」
───ガラッ
「遅れて悪い!さっ、座れ座れ。」
夏鈴が嬉しそうに言ったのと同時に教室のドアがあいた。
10分遅れでやってきた担任の荒井手先生。
「座ったな?今日は修学旅行の班を決めるぞ。
まぁテキトーにつくれ」
...テキトーにって、普通もっとちゃんと決めるべきじゃないの?
まぁテキトーにしてくれたから、あのままの班でいいんだよね。


