「ん、ざくろ。はよ。」


「あ、芝宮君おはよう。」


「いい加減芝宮君は止めろよ。
恥ずいだろ。

ってか辞書かしてくんねぇ?
また忘れちまった。」


「うん。いいよ。」


最近芝宮君は忘れ物をすると、だいたい私に言ってくる。

別に私は構わないんだけど、真崎君に悪いかな〜なんて


思いながら真崎君の方を見てみると、


真崎君は夏鈴と話してる。

多分まだ制服のことかな。


「はい、芝宮君。」


「おぅサンキュ。じゃまた後で返しにくるわ。」


「うん。わかった。」



私がそう言うと、芝宮君は自分のクラスに戻っていった。