バスケとサッカー、そして誰よりも輝く君たちへ






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その年の秋ごろ。

院生をやっていた俺は、いつものように、病院に向かっていた。



「ざくろ、今日も…」

そこまで言って俺は目を疑った。



「ぐれん君、久しぶり、だね…。」


「ざくろ。」


いつも寝ているはずのざくろが目を覚ましている。

ずっと聞きたかった声が聴けた。


ずっと見たかった笑顔が見れた。



優しく笑うその笑顔は、6年前、俺が好きだった笑顔と、何一つ変わらなかった…