目が覚めないざくろに話しかけ続けたら、 もう、卒業だ。 季節が巡るのは本当に早い。 だから、どうしても、あいつのいない空間が、 嫌で嫌で仕方がない。 「ひすいからはお前の気持ち聞いてないんだ。」 ひすいだけが知ってるのはシャクだけどな。 けど、ざくろの気持ちはざくろから聞きたいんだ。 俺はその後も、毎日のように ざくろの病室を訪れた。