「サッカーは?あいつ、サッカーできんのかよ!?」
それを私の口から言えっていうの?
きっと、死刑宣告をされるのと同じくらい辛いことを…
ひすい君の未来を決めるようなことを、私が言っていいの…??
そんな思いが邪魔をして、中々言えない。
「どうなんだよ!?」
「高校のうちは…」
「サッカーできない??」
「えっ!?」
「ひすい!!」
目を覚ましたひすい君は私の言えなかった言葉の続きをいとも簡単に言いのけた。
「ざくろ、そうなんでしょ?」
切なく、力なく笑うひすい君に
「高校の間は…」
っていうことしか言えなかった。


