「ありがとうございます。」 「いえ、なにかあったらおよびください。」 そう言って、案内してくれた看護師さんは病室を出ていった。 残された私と、眠ってるひすい君。 寝ているひすい君は腕と頭に軽く、 足にはぐるぐると包帯が巻かれていた。 「痛かったよね…」 痛いどころの話じゃない。 国立に行く夢すら失われたんだ… きらきらしてたのに… ひすい君が高校でサッカーができないという事実だけが、私の胸に深く刺さった。