はじめて名前で呼んでもらったことにすら気づかなかった。 ただただ、硬直。 そしてあたしは無意識に… 「あたしって憐君にとって何?…彼女じゃ、ないの?」 そう、言ってしまっていた。 それを聞いた周りがザワつく。 そりゃあそうだろう。 あの無愛想で有名な憐君が、 告白をことごとく断る憐このが、 彼女のことで揉めてるんだから。 あ、憐君が彼女って思ってるかは、…わかんない、けど。