先の方に見慣れた後ろ姿を見つけた。 澄香よりも明るい栗色の、小柄な男の子の背中。 「颯太ーっ」 その背中がゆっくり振り向く。 綺麗な髪が太陽の光でキラキラと光る。 「なんだ、澄香か」 「なんだとは何よ」 毎日のように繰り返す会話。 当たり前のように。