愛斗と一緒に体育館に戻ると



まだ裏庭には真哉とクミ達が居た。



何やら輪になって楽しそうに話している。



「あれ?まだいるの?」



真哉にすぐに謝ろうと思ったのに



思わず口から素直な感想が出てきてしまった。



「あっ!柚月!どこ行ってたのさー!!」



ミウが大きく手を振って見せる。



ふと真哉の方を見ると優しい目で私の方を見ていてくれた。



「二人とも急に走っていなくなっちゃうんだもん。ビックリしたよー」



マイミが笑いながら言う。



クミはチラっとこっちを見たけど真哉に話しかけ続けていた。



なんか真哉に謝りたいけど



すでに雰囲気がなんか言えない感じ。



とりあえず私と愛斗もその場に座った。



「そうそう!さっきね~クミが佐伯さんに超キレたんだよ~!」



マイミがケラケラ笑いながら話した。



「ちょっともー!やめてってば」



クミが恥ずかしそうにマイミを止める。



「え?なになに?」



私は身を乗り出して話を聞こうとした。



「さっきあの女が柚月にキレたじゃん?そんで柚月がいなくなった後クミが超キレてんの」



「おめー何言ってんだよ!マジキモイし消えろ!とか言ってね~」



ミウとマイミが思い出したように笑い合ってる。



「マジで?」



私はクミの優しさにキュンとなる



「そんでその後須堂くんもキレてアイツ超泣きそうになってんの」



「いや俺はキレてなくね?優しく注意しただけだし」



「よく言うよー」



またみんながケラケラ笑う。



なんかよく分かんないけどみんなで佐伯梨乃にキレてくれたんだね。



でもイラついたけどあの子の言う事はそんなに間違ってないし



なんかちょっと罪悪感…。