「ただいまぁー」



祖父母の家を出てから片道4時間。



ようやく家のドアを開く事ができた。



長旅の疲れが私の体をグッタリとさせた。



「おかえりぃ~!」



玄関に誰よりも先に迎え出たのが中三の妹。



今年が受験な為、夏期講習とかがあるから今回は田舎に行かずにお留守番になってしまった妹。



そんな妹は私が出かける度に毎回開口一番にこう言うんだ。



「お土産はっ!?」



.......ほらやっぱり。



こんな妹の為にお土産を買ってきてるようなもんだ。



「あるよ。じゃあコレ洗濯置き場に持っていって?」



私は着替えがたくさん入ったボストンバックを差し出す。



「えー!?」



「お土産あげないよ?」



そう言うと妹はしぶしぶと荷物を受け取り、洗濯置き場へとドスドスと歩いて向かった。