「....愛斗今日はありがとね」
「え?」
少し俯きながら恥ずかしそうに小さい声で言った。
カタンカタンと線路を走る電車の音に消え入りそうな私の小さな呟きを
愛斗はうまく拾い上げる事ができなかったみたい。
耳を私に近づけてきた。
「ホラ、泣いちゃって....ごめんね」
私がそうハッキリと話すと今度は聞こえたみたいで「ああ、その事か」と思い出したみたい。
「俺は何もしてないよ。それより柚月はもう大丈夫?」
「あ、うん!あのビーチが楽しい思い出でいっぱいになったよ!」
そう微笑む私の言葉に偽りはなかった。
リュウキ先輩との思い出に染まっていたあの海も今日一日のおかげで随分と塗り替えられたから。
「......よくさぁ初恋は実らないって言うじゃない?」
唐突にポツリと私は話す。
「初恋が実っちゃって、それを手放した私はどうすればいいんだろうね。今思えばやっぱり実れてなかったのかなぁ」
独り言のような語りかけているような
そんな曖昧な話し方をしている私を愛斗はただ黙って見つめていた。
私達の無言の空気を破ったのは、愛斗が降りる駅名を伝える車掌さんのアナウンス。
はじかれたように顔を上げ、急いで笑顔を作って愛斗に向ける。
「今日はありがと!また学校でね!」
しんみりしたままの別れにさせたら悪いと思ってわざとらしいくらい明るく振舞って愛斗を見送ろうとした。
愛斗はそんな私を切ない顔で見つめると
黙って電車から降りた。
「え?」
少し俯きながら恥ずかしそうに小さい声で言った。
カタンカタンと線路を走る電車の音に消え入りそうな私の小さな呟きを
愛斗はうまく拾い上げる事ができなかったみたい。
耳を私に近づけてきた。
「ホラ、泣いちゃって....ごめんね」
私がそうハッキリと話すと今度は聞こえたみたいで「ああ、その事か」と思い出したみたい。
「俺は何もしてないよ。それより柚月はもう大丈夫?」
「あ、うん!あのビーチが楽しい思い出でいっぱいになったよ!」
そう微笑む私の言葉に偽りはなかった。
リュウキ先輩との思い出に染まっていたあの海も今日一日のおかげで随分と塗り替えられたから。
「......よくさぁ初恋は実らないって言うじゃない?」
唐突にポツリと私は話す。
「初恋が実っちゃって、それを手放した私はどうすればいいんだろうね。今思えばやっぱり実れてなかったのかなぁ」
独り言のような語りかけているような
そんな曖昧な話し方をしている私を愛斗はただ黙って見つめていた。
私達の無言の空気を破ったのは、愛斗が降りる駅名を伝える車掌さんのアナウンス。
はじかれたように顔を上げ、急いで笑顔を作って愛斗に向ける。
「今日はありがと!また学校でね!」
しんみりしたままの別れにさせたら悪いと思ってわざとらしいくらい明るく振舞って愛斗を見送ろうとした。
愛斗はそんな私を切ない顔で見つめると
黙って電車から降りた。
