☆ダブル☆ラブ☆ゲーム

「ホラ、前見てみ?」



愛斗は海の方を指でさした。



「うわぁ~.....キレイ......」



目の前にはキラキラと輝きながら果てしなく広がる海。



まるでこの世界に二人しかいないような錯覚になる。



無人島にいるような、異世界にいるようなそんな不思議な気持ちにさせられる。



「スゴイよ愛斗!海がキラキラしてて綺麗」



私はさっきまでの切ない気持ちを吹き飛ばして思わず興奮してしまった。



「ここに来ると悩み事なんか忘れちゃうんだ」



海を眩しそうに真っ直ぐ見ながらそう言う愛斗。



「....愛斗....だから私を....??」



そんな私の言葉に対して返事の代わりにニッコリと微笑んだ。



「柚月はさ、頑張りすぎだよ。先輩の事で.....頑張りすぎだよ」



「愛斗..........」



「俺はまだ恋愛した事ないから柚月がどれだけ辛いのか正直分からない。でも柚月が苦しんでるのはよく分かるよ」



私が黙っていると話を続けた。



「柚月はいつもニコニコしてるけどそれは本当の笑顔じゃない気がしてた。心のどこかにいつも先輩が棲んでてこびりついて離れないんじゃないかな。まるで先輩との思い出が柚月の体を蝕んでるような感じがする」



愛斗はそう語ると私の顔を覗き込んできた。



「今だけ嫌な事全部海に溶かしちゃいなよ!俺はこんな事くらいしかできないからさ!」



そう言って優しく笑いかけ、肩から落ちそうになっているバスタオルをかけ直してくれた。