「あ、優衣ちゃん。おはよ。」

「………おはよう。」

「昨日は寝坊しちまってさ。俺がいなくて寂しかった?」

「…………。」

「え、怒った?わり、冗談だって!」

「…………。」




田原くんが話しかけてくれる。
すごく嬉しいことのはずなのに、今は泣きそうだった。

だって、相手はあの田原くん。叶うはずがない。それに、昨日の女の子を思い出して、さらに悲しくなった。