「あ、おはよ、優衣ちゃん。」

「…お、おは、よ…。」


朝。電車に乗ってきた優衣ちゃんにいつものように挨拶すると、顔を真っ赤にして答えられた。

昨日自分がしたことを気にしてるんだろうが、その様子をかわいいと思ってしまう自分は重症だろうか。


「ごめん、昨日のこと、気にしてる?」

「わ、私っ、怒ってるんだから!」



……かわいい。

顔を真っ赤にして睨もうと頑張ってるけど、優衣ちゃんがやるともう全部がかわいい。

白い肌にパッチリくりくりした目。ストレートのロングヘアも、小柄な体も、全部俺を夢中にさせる。


まさか俺がこんな気持ちを知るなんて、と、初めて優衣ちゃんを見たときのことを思い出した。