当たり前だけど、電車の中でも田原くんを見つめている人は沢山いる。

そんな人たちをかき分けて隣に座るのは少し忍びないけど、田原くんと話すようになって、通学がとても楽しくなった。


そうして、楽しく会話するのも束の間。
田原くんの降りる駅が近づく。


…もう、終わったちゃった。


「…もう、駅か。じゃあな。また明日。」

「うん。またね。」


田原くんが電車を降り、その2つ後の駅で私も降りる。


こうして、今日もちょっぴり幸せな気分で学校へと向かった。