愛美ちゃんのダンス発表会から一週間後の日曜日。


学校が休みの私は買い物をしようと1人で街に来ていた。


目的のお洋服やアクセサリーも買い、そろそろ帰ろうと駅への道を歩いているとき。



「………ん?」


なんだか周りの様子が違うことに気づいた。
近くを歩いている女の子たちは顔を赤くし、なにか楽しそうに話している。


「あの人、超かっこいいね♪1人かなあ?」
「声、掛けてみる?」



そんなかっこいい人がどこかにいるのかあ…と、無意識に辺りを見回すと、すぐ近くに見覚えのある人物がいた。