姫華が名乗ろうとした。


赤く熟れたさくらんぼのような
唇が動く度に、俺は
姫華の方へ近づいていった。


『姫華…』


そしてキスしていた。





唇を離し、焦っている姫華を見て


『ごちそーさん♪
送ってやったお礼な
じゃあな』


と言い残し、俺はもと来た廊下を歩き始めた。



【ファーストキス】

と聞こえた。



(まじかよ//!?ウレシんだけどっ//)



なんて柄にもなく想っていた。




「これから楽しくなりそうだな♪」







【龍介side.END】