私の部屋であるはずの
【ソコ】はダンボールが
積まれていてかろうじて
布団のないベッドと
ピンクの壁紙が見えるだけ。


『な…なんでぇ?』


私はこの部屋の変わり様で
驚き落としたカバンを
ひっつかみ猛スピードで
リビングへ向かった。



(無駄に広いからこんなに疲れるのよ〜っ)



この女の子、姫華は
あまり自覚してないが
世界で五本の指に
入るほどの企業のお嬢様。

家が広いのも当たり前。



(すべりだいとかで行きたい〜っ)


なんて考えてる間に
やっとリビングのドアに
着いた私。



勢いよくドアを開けると


……


思わず拍子抜け。