「ありがとうございます、
では、お気をつけて!」



『へ?』



一緒に行くんじゃないの?



「お嬢様。
わたくしはこの車を
このままにしておく訳には
行きませんので」



『そう』



「お嬢様、学校へは
この道をまっすぐ行けば
お着きになります。

お着きになったら
理事長室へ満様にご挨拶を」



『うん』



「では」



『三井さん、ありがとうね』


「いえ」


三井さんはニコッと微笑み、
一礼して車とともに
林に消えた。