『三次の言葉でスカート
 なんかはいて来るって
 事は、俺、失恋じゃん。
 多分三次は、手ひどく
 陽生を振るハズだよな。
 そんで、陽生が必死に
 なって体を捧げたり
 なんかしたら俺、死ぬ
 しか無いよ』


晴斗を乗せた失恋列車は汽笛を鳴らし、夜霧の上野駅ホームから発車して行く。


『で、青森の竜飛岬から
 飛んでるカモメを見つめ
 ながら泣くってかー。
 やるせなさ過ぎるっての』


ひとしきり妄想の旅を繰り返す晴斗の頭を、虹太がひっぱたく。


「お前は、またドコのスピリチュアルワールドに行ってんだよ」