覇闘公園での土下座騒ぎから、陽生はすっかり三次になついてしまっていた。


何かにつけては三次にからみ、ウザったがられている。


これには隠された目的があるのだが、仲間達にはその理由が分かっておらず、彼女が三次の事を好きになってしまったのは当然だと思われていた。


「三次、これどう? 」


目をキラキラさせながら問いかける陽生に対し、三次は読みかけの青年漫画『俺達土木野郎』から顔を上げただけで、何もコメントを返さない。


その様子を見て、また晴斗は妄想失恋列車に乗り込む。