陽生は、それから毎日ソウルダイナーに現れるようになった。


執筆のための極秘取材も兼ねてと、1人暮らしの寂しさをまぎらわせたいという思いから。


「ハルキー! hello!ヨクキタネー」


マーティンとアーリオは大歓迎で、いつも抱きついて迎える。


それを苦々しげに見た晴斗は、あの女の子のメールに悩まされ、溜め息をついてばかり。


いつも陽生の指導通りの内容をうっかりと送り続けたために、好きでも無いのに付き合わなくてはいけなくなくなってしまった。


「どうすんだよ? お前は」


そう虹太に聞かれ、答えにつまる。


「でも無責任だよね、本命が居るから付き合えませんじゃさ」


ボソっと呟く駿府に対し、晴斗は観念したように目を閉じた。