「いらっしゃいませ」


マサヨが珍しく緊張した声を出した所を見ると、新規のお客らしい。


普段なら


「いらっしゃい、何にすんの? 」


と、横柄なのだが。


ボックス席の主達が一斉にドアを見ると、そこにはあの陽生が1人で立っていた。


マサヨは、カウンター席に案内をする。


「キター! 俺の事をやっぱり気にしてたんだ」


晴斗は、ひそかにガッポーズをした。


「ハルトノ、モーソーシアターstart」
「マサヨー、ポップコーン&ナチョスプリーズ」
「そんなモン無いよ、アンタ達! 」


その声で、陽生がボックス席を見る。