サワーチェリーパイ

陽生はしばらく迷ったものの、さみしそうな店長がレジから向ける湿っぽーい視線が気になり、結局買わざるを得なくなった。


「ありがとうございまーす」


売れ残りが無くなったと嬉しそうな店長の声に送られてコンビニを出た陽生は、そーっと袋の中を確認する。


「グンザのブリーフっておっちゃんっぽい」


思わずそれを身に付けた晴斗の姿を想像してしまった彼女は、苦い顔をした。


それでも急いで部屋に戻ると、パッケージを破ってバスルームに下着を投げ込む。


「悪い、これ着てくれ」
「おー、ありがとなー」


何も知らない晴斗は、受け取った2つの神器を身に付け始めた。