「どうして実力行使に出なかったんだ? だってお前らホテルで泊まったんだろ? 」
「俺がバカだから、一思いに出来なかった。あんなに弱ってんの見せられてさ……って三次、どうして知ってんだよ」


ガバっと顔を上げると、虹太が笑いながらしてはいけない説明を始める。


「だって俺ら、心配して付いて行ったんだもん。彼女達と一緒に」
「あーそうか、そういう事かって、そんなに俺心配されてんの? 」
「たりめーだろ、見てりゃ腕組んだりしてんのに、観覧車の中でキス1つ出来ないオメーを心配しない人間がどこに居る? 」


三次の話に、ますます深く落ち込む晴斗。